コラム
2024.07.24コラム
ベトナムの中秋節
ベトナムの伝統的な風習の1つに「中秋節」が有名です。
中秋節は旧暦8月15日に行われ、今年は新暦9月17日にあたります。ベトナム語で「テト・チュン・トゥー」(Tết Trung Thu)と言い、もともとは豊作を感謝し、今後の豊作を祈るものでしたが、現在は子供の楽しみにしているお祭りに変わっているので、子供の祭りという別の見方もあります。この日におもちゃを買ってもらえたり、親と一緒に仮装して遊んだりできるので子供たちにとってとてもうれしい日です。
中秋節を祝うものというと、提灯と月餅が挙げられ、中秋節の1か月ほど前から販売されたり、飾られたりしています。
1. 提灯(đèn lồng)
伝統的な提灯は竹と色紙で作られ、形も色々ですが一般的なものは星型の提灯「đèn ông sao」です。中秋節の日になると、大人も子供も提灯を持ちながら、行列を作って村や街を歩き回ります。
2. 月餅
月餅は中秋節に欠かせない食べ物です。お供え物にする風習や親戚などお世話になっている方々にプレゼントとして贈ったり、ビジネスの場でもお客さんからいただいたりする習慣もあります。
月餅はベトナム語で「バイン チュン トゥー」(Bánh Trung Thu)と呼ばれ、小麦粉から作られた焼き菓子です。中身は塩漬けした卵の黄身、豚肉などが入っているものが一般的ですが、現在は緑豆の餡、ドリアン、ココナッツミルク、チョコレート、さつまいもなど種類が増えてきました。
3. 獅子舞い
獅子舞いは中秋節の見どころの一つになります。男性2人がそれぞれ獅子舞の獅子頭と胴体の部分を被りながら獅子の動きのように踊ります。
子供だけではなく、大人も提灯を持ちながら獅子舞踊りの後ろについて行って村を歩き回って、とても賑やかな中秋節の夜になります。